2N527、2N404の2つのゲルマニウム・トランジスターを使用し、その能力を最大限に発揮できるよう60年代のFuzz回路理論を使用してデザインされています。そこに本機の特徴でもある「熱バイアス・コントロール」機能を搭載しました。
STONK BOX開発にDavid Tornも関わっており、本人もSTONK BOXの愛用者です。
しかし、Davidは自分のボードに組み込む際、ダウンチューニングにも対応できるよう低域をカットして使用していました。
それに倣い、STÖRKN B0kšではBASSコントロールを加える事により、BASSを下げれば「STONK」の名前の由来でもある初期Zonk Machineのような薄めの低域も再現できるようになりました。
また、OSCILLATIONスイッチも、STÖRKN B0kšに追加されたユニークな機能の1つです。
オンにするとダイオード回路を通過してポジティブ・フィードバックが加えられ、ノイズ系サウンドのパイオニアでもあるDavid Tornのような不思議なサウンドが出せるようになっています。
決してお勧めの機能とは言えないですが、TRIM、VOLUME、TONEを調整することで、ピヨピヨ系サウンドから、オクターブ・サウンドのようなブ厚いサウンドまで様々なサウンドに変化します。特にTRIMは効果が大きく、最大だと発振し、絞る事でサウンドと良い具合にブレンドされた実用的なサウンドに変化していきます。
● オリジナル「MK1」サウンドの再現
Bender MK1 サウンドは、トランジスター選択の難しさから、最も再現が難しいとされているファズの1つです。
Bensonでは独自のパテント技術により、この問題を解決し、再現性の高いMK1サウンドを安定して鳴らすことができます。
● ベストなサウンドを引き出す「熱バイアス・コントロール」機能
ゲルマニウム・トランジスターは非常にデリケートで、コンデンサーの温度によってコンデンサー間のバイアスが変わります。本機は、電源をONにするとヒーターがコンデンサーを適温まで優しく自動的に温めます。そのため外気の寒暖に関わらず、ベストなパフォーマンスが得られる訳です。適温になるまで待つ必要があるため、電源を入れてから使用開始できるまで2〜3分かかります。
電源投入後、LEDはオレンジに点灯します。これは「温め中」の表示で、hFE(トランジスタのゲイン)を規定値まで高め、正しい電圧になるようバイアスを整えます。適温になるとヒーターがOFFになり、LEDがグリーンに変わり準備完了です。
動作中にLEDがオレンジとグリーンを行き来する事がありますが、故障ではありません。回路が常に適温になるよう、必要に応じてヒーターを動作させます。
本機は〜約37.8℃を目安に正常動作するようデザインされています。テストの結果、直射日光の下では白い筐体の方が黒い筐体と比べて内部温度が約7℃低いことから、白を筐体のカラーに選んだと言うほど、温度に関して拘りました。
※ 内部のトリム・コントロールは、絶対に触らないようにしてください。温め温度とLEDインジケーターのバランスが崩れます。
● アドバイスド・コントロール
オリジナルのMK1には無かったコントロールが追加され、より細かいサウンド調整が可能になっています。
・TRIM: 2つのゲルマニウム・トランジスターに入る手前の音量(ゲイン)を調整します。
・FILTER: ゲイン・ステージ初段の、ゲインとバイアス・ポイントを調整します。
低い設定では歪み量と低域が取り除かれ、ピッキングのニュアンスがより効果的に聞こえます。
TRIMとの相互作用によって、サウンドが変化します。
・TONE: 回路の最後に効く、ローパス・フィルター。オリジナルでは解決できなかった音抜けを調整します。
・VOLUME: 全体の最終ボリュームを調整。上げすぎるとアンプ側でハウリングを起こしたり、ノイズの原因となりますので、適度なバランスに調整してください。
製品仕様
・電源: 9VDC/100ma電源アダプター (消費電流 100mA未満)
・サイズ: 11.8 × 9.2 × 5cm