設計
本機は8タップ・トロイダル・オートトランスを使用していることで、磁束の漏洩を最小限に抑え、その効率の良さから小型化も実現しています。
本機の電圧安定化回路は、入力されてくる電圧をサイクル毎に正確に監視しています。入力の電圧が変動し他のタップが選択された場合には、入力されているAC電源の波形を歪ませること無くサイクル単位で補償しています。
マルチ・タップを使用した一般的な電圧安定化装置は、不定期にタップを変更させるものが多く、ボルテージ・スパイクやクリックが発生し、オーディオ信号にまで混入してしまいます。
また、本機のスイッチング回路の持つヒステリシス特性が、チャタリングのような隣接するタップへの不必要な切り替えを抑制しています。また、鉄共振型変圧器を使用している他の安定化電源機器と異なり、電源周波数のわずかな変動に過度に反応してしまうことが無く、理想的な電源を作り出しています。
電圧安定化
81 VAC〜118 VACの電圧を100VAC(±5V)に安定化します。このことで、電圧低下や上昇等の不安定なAC電源による問題から繊細な機材を守ることができます。不安定な電源は、トーンの変化やデジタル機材のデータ欠損、最悪な場合は機材の故障等を引き起こします。
ノイズ・フィルター
標準的なノイズ・フィルター回路です。RFI(無線周波妨害)やEMI(電磁妨害)が原因のノイズを軽減します。
サージ・フィルター
突発的に発生した高電圧から機器を守ります。MOVというパーツによる標準的なサージ保護回路です。
異常電圧保護
電源電圧の異常な上下変動を感知すると停止し、繋いでいる機材がダメージを負わないように保護します。
電流保護
過電流を検知すると電源を遮断し、接続している機材を保護します。
アウトレットは9口
アウトレットは、リアに8口、フロントに1口です。どれも同じように使えます。
サーキット・ブレーカー
過電流発生時に動作する15Aサーキットブレーカーです。合計の使用容量が限界を越えるとブレーカーが落ちます。リセットはスイッチを押すだけと簡単です。ヒューズを持ち歩く必要はありません。
最大供給電流15アンペア
最大供給電流は15アンペアです。
特長
- 電源アウトレットは全部で9口で、リアパネルに8口、フロント・パネルに1口あります。
- 最大入力電流は15Aで、出力電流は12〜15Aです。
- 過大入力電圧があった場合は直ちにシャットダウン、過小入力電圧の場合は瞬断を除きシャットダウンし、接続した機材を保護します。
- EVS(エクストリーム・ボルテージ・シャットダウン)LEDを装備。
- 過電流から本機および接続機器を保護します。
- ECS(エクストリーム・カレント・シャットダウン)LEDを装備。
- 動作状態を3色に点灯するLEDで表示、
- プロテクションOK LED。
- 8段階LEDで入力電圧を確認可能。
- サーキット・ブレーカーで過負荷から守ります。
- 磁束の漏れが少なくノイズを抑えたトロイダル・トランスを搭載。
- フロント・パネルのオン/オフ・スイッチ
スペック
基準入力電圧 |
100 VAC 50/60Hz |
規定入力電圧範囲 |
81 VAC〜118 VAC |
出力電圧 |
100 VAC ±5V |
出力定格電流 |
入力電圧が103Vの場合に15アンペア |
出力電流ディレーティング |
136mA/volt、最小12.3A@81V |
EVS作動条件 |
62 VAC以下 or 125 VAC以上 |
ECS作動条件 |
10サイクル@100A、200A以上では1サイクル |
電圧メーター精度 |
±5 VAC |
スパイク保護モード |
L-N |
スパイク・クランピング電圧 |
400 Vピーク@500A、L-N(UL-1449 3rd EDで試験) |
スパイク応答速度 |
1ナノ秒 |
最大サージ電流 |
15,000アンペア |
動作湿度 |
< 90% rH (Relative Humidity) |
最大スパイク・エネルギー |
225ジュール |
ノイズ減衰量 |
−16dB @ 10KHz, −33dB @ 100 kHz, −48dB @ 400KHz |
寸法 |
44H × 483W × 279D mm |
重量 |
7.15 kg |
EMI |
FCC Part 15 Class B |
電源ケーブル |
長さ3m |